セキュリティソフトで検出されるアドウェア(悪意のあるアプリ)の中に「Open Candy」というものがあります。
(「Adware:Win32/OpenCandy」などと表示されます)
パソコンの使い方によっては頻繁に目にすることがありますが、Open Candyとはどのようなアドウェアなのでしょうか?
今回はOpen Candyについての概要と、恐ろしさの程度、削除する方法などを解説していきます。
正体が分かることで安心にも繋がりますし、対処法も分かってきますので、お困りの方はぜひお読みください。
「Open Candy」とは何?
Open Candyは2010年ごろにアメリカ・サンディエゴのSweetLabsというソフトウェア会社が制作・配布していたアプリです。
Open Candyを大まかに分類すると広告アプリということになります。
フリーソフトなどに組み込まれて広告収入の発生を見張るような作用を行います。
- フリーソフトに大手企業などの別のアプリのインストールを組み込む
- フリーソフトのインストール時に、パソコンに別のアプリもインストールされる
- Open Candyがパソコンに別のアプリがインストールされた事をネットを介して報告する
- フリーソフトの制作者に広告収入が支払われる
という流れになっています。
「Open Candy」はどこから来た?
Open Candyがパソコンに侵入する経路としては、別のアプリ(フリーソフト)のインストール時に同時にインストールされます。
Open Candyはパソコンの使用者が意図しないうちに侵入し、情報を送信するという問題点が批判を浴び、現在では事業を撤退しています。
しかし、世界中の全てのフリーソフトを調べることは困難である為、現在でも一部の無名なフリーソフトなどとは提携が続いている可能性が考えられます。
現状、Open Candyの侵入を防ぐには、フリーソフトのインストール時に案内の文面を良く読み、同意できない項目の「同意する」のチェックやボタンを押さないように気をつけるしかありません。
「Open Candy」の危険性
Open Candyの問題点は、先ほど少し触れた「パソコン内の情報を勝手に送信する」というものです。
しかし、Open Candy側は「個人を特定できるような情報は一切外部に収集・送信していない」としており、マイクロソフトやセキュリティ会社もその点は認識しています。
セキュリティ大手のトレンドマイクロ社のサイトでは、Open Candyはアドウェア(マルウェアと表記)の一種であるとしつつも、脅威度は低いと評価しています。
「Open Candy」の現状
Open Candyは当ブログでもたびたび対処法を解説してきた「抱き合わせインストール」の元締めともいえる存在で、パソコン使用者の意図を無視(正確には見えづらい位置に同意画面を用意するなどの建前は用意した上で)侵入してくるという不誠実な態度を取っていました。
当然のようにプライバシー問題で批判を受け、Windows10を販売するマイクロソフト社からも「ユーザーを特定する情報をユーザーの同意なしに送信している可能性がある」として、名指しでアドウェアの認定を受けました。
そういった経緯から各方面から批判を受け、2020年現在では事業を撤退しており、「opencandy.com」という公式サイトも表示されなくなっています。
実害については、
- Open Candyの削除がしづらい
- Open Candyと関連付けられたアプリも削除がしづらい
- そういったアプリがポップアップ表示や動作不良などのパソコンのトラブルを引き起こした
といった事例も過去(Windows7の流通時期)には確認されていますが、Windows10ではほぼ実害は起こらないものと考えられます。
また、セキュリティ大手のカスペルスキー社の地理分布では、日本での感染報告はごく少ないというレポートもされています。
これは、Open Candyが主に海外製のフリーソフトで使用されていた為と考えられます。
逆を言うと、海外製のフリーソフトを積極的に利用している「パソコン通」や「パソコン通からフリーソフトを勧められた人」は、Open Candyの感染リスクが少し高いということになります。
「Open Candy」の削除(アンインストール)方法
Open Candyは、Windows10の設定画面からの「アンインストール」はできません。
Open Candyは正式なアプリとしてアプリのリストに表示されない為です。
しかし、Open Candyの削除方法はいくつかあります。
セキュリティソフトで削除する
Open Candyはマイクロソフトや大手セキュリティソフト会社から完全にマークされていますので、これらの企業が提供するセキュリティソフトで自動的に検出・削除されます。
セキュリティ大手のトレンドマイクロ社が提供している「NTT西日本 セキュリティ対策ツール」の例でご紹介します。
(トレンドマイクロ社とは「ウィルスバスター」を販売している企業で、こちらのセキュリティソフトはウィルスバスターとほぼ同等のものです)
ウィルス・スパイウェアを検出したという表示が出た為「詳細の表示」をクリックして確認します。
Open Candyが検出された形跡があるものの、全て削除されています。
再度スキャンを行うと、問題がないグリーンの表示となっています。
Open Candyは5~10年前に問題になったアドウェアですので、現在では主要なセキュリティソフトで自動的に削除できます。
- 最新のセキュリティソフトを利用する
- 「更新」や「アップデート」を自動で行う設定にし、たまに日付を確認する
これらを怠らないようにします。
また、課金が必要なセキュリティソフトには課金を行うようにます。
お金をかけたくない場合は有料のセキュリティソフトは必ずアンインストールし、無料で利用できる「Windowsセキュリティ」に切り替えておきます。
アドウェア削除アプリを利用する(上級者向け)
完全に削除して気分をスッキリしたいという場合は「AdwCleaner」といったアドウェア削除の専門アプリを利用する方法もあります。
AdwCleanerは窓の杜やベクターなどで紹介されていて、ダウンロードができます。
窓の杜:AdwCleaner
ただし、こういったセキュリティ用のアプリを何個もインストールする使い方はあまり好ましくありません。
メインのセキュリティソフトの動作を邪魔するといった弊害もありますので、Open Candyを削除したらすぐにAdwCleanerもアンインストールするといった、運用上のコツがいる上級者向けの方法です。
まとめ
Open Candyは問題があるアドウェアだという情報が十分に出回っており、基本的なセキュリティ対策を行っていれば心配いらない存在です。
- セキュリティソフトの状態を最新に保つ
- フリーソフトのインストール時には確認画面をよく読み、むやみに「同意」をクリック・チェックしない
これらの基本対策を守っていれば大丈夫です。
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