パソコンの処分に関する解説は多くありますが、パソコンから少し離れた位置にあるモニターの取り扱いについての情報は意外と少ないですね。
実はモニターもパソコンと同様に処分に関するきまりが存在します。
この記事では、引取・買取・廃棄などのモニターの処分方法を解説していきます。
モニターの処分方法
モニターの正しい処分方法は?家庭ごみとして廃棄できないので注意
モニターの正しい処分方法は日本の法律で決められています。
モニターの処分に関わる法律についてと、実際にどう処分すれば良いかの実践編に分けて解説していきます。
モニターは資源有効利用促進法で規定されているため家庭ごみとして処分できない
経済産業省(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden/index02.html)
モニターをはじめとした電子機器の部品に使われている金属や半導体は貴重な資源と考えられており、日本においては1991年の資源有効利用促進法により、ごみとして捨てずにリサイクル業者に引き渡すことが義務化されています。
しかし、末端のパソコンユーザーが古くなったモニターを各々リサイクル業者に渡しているという話は聞いたことがないですよね。ユーザーが意識せずともリサイクルを経るような仕組みが出来上がっています。
液晶モニター・ブラウン管モニター
液晶モニターとブラウン管モニターは資源有効利用促進法の対象となっています。
日本国内で生産されたり、輸入販売されたもの(一部の違法な販売者を除く)については全てに「PCリサイクルマーク」というシールが貼り付けられており、購入時から廃棄・リサイクルの処分の責任をメーカーが持っています。
ユーザーの行動としては、モニターを廃棄する際は各メーカーに送付するのが一般的の内容に沿ってください。
年代が古いなどでモニターにPCリサイクルマークがない場合、パソコン3R推進協会に連絡し有償で引き取ってもらうことになります。
有機ELモニター
有機ELモニターは2023年現在では資源有効利用促進法の対象外であるため、自治体の粗大ごみとして処分します。
(自治体ごとに設定された処分費用がかかります)
モニターを廃棄する際は各メーカーに送付するのが一般的
モニターを廃棄する際は、購入したモニターのメーカーに送付するというのが一般的で一番楽です。
※パソコンとモニターを同時購入した場合は、パソコンメーカーに一括して問い合わせます
主なパソコン・モニターメーカーの送付先は以下の通りになります。
モニターを製造・輸入販売する主な周辺機器メーカー
主なパソコンメーカー
集荷や配送については、郵便局がパソコン類の回収専用に用意しているプラン「エコゆうパック」を利用し送料はメーカー負担です。
(廃棄するユーザーの立場では送料無料)
法人パソコンの場合はパソコン・モニターの価格にリサイクル料が含まれておらず、PCリサイクルマークの添付がないため注意が必要です。
法人ではパソコン・モニター購入時に処分をどうすべきか検討しておく必要があります。
- 直接購入ではなくリース契約にし、処分はリース会社に任せる
- 直接購入する場合は、家庭用パソコンとして販売されているPCリサイクルマーク付きの商品を選ぶ
- PCリサイクルマークなしのパソコンを廃棄する場合は、パソコン3R推進協会に連絡し有償で引き取ってもらう
【環境省認定】送料無料で引き取ってくれる会社もあります
最終手段であるパソコン3R推進協会に連絡し有償で引き取ってもらう方法以外に、環境省が認定している送料無料で引き取ってくれる業者を利用するという選択肢が用意されています。
リネットジャパンは独自の料金無料キャンペーンを行っており、送付する内容にパソコンが含まれている場合は無料としています。
逆を言うと、モニターのみの回収は有料になります。
(梱包1箱につき税込1,760円)
ついでに廃棄するパソコンが1台以上ある場合はモニターも無料回収してもらえます。リネットジャパン公式サイトのチャットなどで問い合わせをし、無料回収の見積もりを取ってから実際の送付に移りましょう。
新しめのモニターであれば買取業者に引き取ってもらうことも可能
使用年数が新しくまだまだ使用できるモニターの場合、廃棄するのではなくパソコン買取業者に買い取ってもらうという選択肢があります。
いわゆる分解して原料に戻すという意味のリサイクルではありませんが、ユーザーにとっては処分することには変わらず、売却益も出るというメリット付きです。
主要なパソコン買取業者は以下の通りです。
- ラクウル(ビックカメラ)
- TSUKUMO(ヤマダ電機)
- デジタルドラゴン(パソコン工房)
- その他、ブックオフ・ゲオ・買取王子などの有名な中古品買取業者
自治体や家電量販店の回収サービスを利用する
通常の家庭ごみとは別に、自治体や家電量販店がパソコン・モニターなどの電子機器に限定して回収サービスを実施していることがあります。
特定の回収日に出す、事前に申し込みをして出す、特定の店舗やリサイクルセンターに直接持ち込みをするなどの条件付きであることが多いですが、地域情報を調べることで無料で引き取ってくれる手段が見つかることがあります。
地域や企業によっては非対応の場合があるので、事前に調べておきましょう。
パソコンやプリンターの対応もほぼ同じ
パソコンの法律上の取り扱いはモニター(液晶・ブラウン管)と同様です。
(有機ELモニターは2023年現在では資源有効利用促進法の対象外であるため、粗大ごみとして扱われます)
むしろモニターはパソコンの周辺機器としてセット販売されていることが多いので、処分もパソコンとセットで行うとスムーズでしょう。
プリンターはパソコン本体ほどリサイクルに厳しくなく、燃えないごみや粗大ごみとして回収できる自治体がほとんどです。詳しい分別方法はお住まいの自治体のルールに従いましょう。
モニターの処分方法のまとめ
- 現在メーカーから販売されているモニターを廃棄する場合は、メーカーに無料送付して処分する
- 法人向け・古い・自作・メーカー不明などでPCリサイクルマークがないモニターを廃棄する場合は、パソコン3R推進協会に連絡し有償で引き取ってもらう
- 環境省認定の無料引き取り業者や買取業者を利用して処分費用を抑える選択肢もある
モニターの処分はモニターを製造したメーカーに問い合わせるのが一番間違えがないのですが、パソコンとセットで購入した場合はパソコンメーカーに問い合わせるというルートもあります。
費用をかけずに処分する方法は多くありますので、記事を参考に探してみてください。
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