日常的にパソコン上で使用する漢字変換ですが、ある日から変換の画面表示が変わってしまったという事はありませんか?
その原因の一つに、使用者が気付かないうちにパソコンに侵入する変換ソフト「Baidu IME」があります。
この「Baidu IME」は、製造・配布しているメーカーに様々な問題があり、パソコンに精通している人の中では警戒されているアドウェア・迷惑ソフトに数えられるものです。
「Baidu IME」についてのご説明と、削除方法について画像つきでご案内します。
「Baidu IME」とはどんなソフト?
「Baidu IME」は中国系のソフトウェア会社「百度(Baiduと読みます)」が製造・配布しているソフトで、漢字変換の機能は普通に使うことができます。
しかし、この後に詳しい説明コーナーを設けていますが、ざっくり言うと「パソコン内の情報を勝手に送信する」という危険な特徴を持ち、これが多くの人が警戒している部分です。
また、Windowsの標準機能で漢字変換は使えますので、わざわざ「Baidu IME」を使う必要性も低いです。
「Baidu IME」を使ってみた
「Baidu IME」がインストールされた状態を再現してみました。同じ画面に見覚えがある方は参考にしてみてください。
まず、画面右下のタスクバー(時計付近)に画像のようなアイコンが出現しており、ポインターを合わせると「Baidu IME」がインストールされている表示が見られます。
文字入力・漢字変換を行っていると、画像のような表示が飛び出ています。
これは「Baidu IME」の特徴の一つで、過去に行った変換を記録してリスト化する機能です。
しかし、Windows標準の変換でもよく使う候補はリストの上位に入るようになっています。
「Baidu IME」はどこから来た?
「Baidu IME」は、別のソフトのインストール時に同時にインストールされます。
一時期、有名なソフトである「RealPlayer」や、お金を払って購入する「KINGSOFT Office」などとも提携していましたが、問題を起こしてからはこういった大手は提携を解消しています。
世界中の全てのソフトを調べることは困難である為、現在でも一部の無名なフリーソフトなどとは提携が続いている可能性が考えられます。
現状、「Baidu IME」の侵入を防ぐには、フリーソフトのインストール時に案内の文面を良く読み、同意できない項目の「同意する」のチェックやボタンを押さないように気をつけるしかありません。
「Baidu IME」の危険性
「Baidu IME」の問題点は、冒頭に少し触れた「パソコン内の情報を勝手に送信する」というものです。
個人のデータをクラウドに置いたり、ポイントカードが買い物の記録を取っていたりという事は現代社会では往々にあることです。しかし、漢字変換については、打ち込んだ文章のほとんどを他人に見られてしまう事になり、仕事や個人の大事な情報であるほど危険度が高まります。
さらに、セキュリティ面に対する製造メーカーの態度も悪く、日本国内の多くの団体が使用を控えるように警告しています。
- 初期設定では情報を送信しないとアナウンスしていたにも関わらず、送信されていたことが判明
- 内閣官房情報セキュリティセンターや文部科学省は「重要情報漏洩の可能性は否定できない」として、中央省庁や国立大学法人、独立行政法人や研究機関など約140機関に使用停止を要請
- 日本の大手セキュリティ会社・サイバーエージェントが警告を発表。パソコン固有のID、利用しているコンピュータソフトウェアの名前と、利用者がパソコンで打ち込んだほぼ全ての情報を、同社のサーバに送信していた。この挙動は、マルウェアの一種であるキーロガーに相当
- 製造メーカーの公式発表として「ソフトウェア利用規約によりユーザーに事前許諾をいただき、また、クラウド変換のON/OFF設定も可能となっており、無断送信はしていない」とするも、スマホ向けアプリでは「送信Offの設定でも送信されてしまう不具合があるので今後修正する」など態度が一貫していない
現在では「同意を得ずに情報を送信しない」という事にはなっているものの、こういった経緯から「Baidu IME」の信頼性は失墜しています。
また、他のソフトとの抱き合わせで使用者が気付かないうちにインストールされるという、アンフェアな態度も信用を落としています。
画面の表示が変わって使用者が戸惑い、相談を受けたプロが「またBaiduか」とうんざりさせられることも多く、パソコンに深く関わる人ほど心情的にも実務的にも嫌っているソフトです。
削除してしまって問題ありません
誤ってインストールしてしまった「Baidu IME」は、Windowsの標準機能で同じことができますので、削除してしまっても問題ありません。
これから、削除の手順をご説明していきます。
「Baidu IME」の削除(アンインストール)方法
「Baidu IME」の削除(アンインストールと言います)の手順をご説明します。
アンインストール画面へのアクセス方法
Windows10ではアンインストール画面へのアクセス方法が2種類あります。
使いやすい方でアクセスしてください。
画面左下のスタートボタンをクリックし、歯車のイラストの「設定」をクリックします。
設定の中に「アプリ」という項目がありますので、クリックしてください。
アプリはアルファベット順で並んでいますので、Bから始まるソフトの中に「Baidu IME」があります。
「Baidu IME」のエリアをクリックすると「アンインストール」というボタンが現れますのでクリックし、表示された確認の中の「アンインストール」もクリックします。
Baidu IMEアンインストールの画面が表示されます
アンインストールする理由をお聞かせくださいという画面が出ますが、初期状態の「セキュリティに対する不安」のまま「アンインストール」をクリックします。
次の確認もはいで進みます。
アンインストールが進んでいきます。
学習情報と環境設定を保存しますかという確認が出ますが、もう「Baidu IME」使うことはないので「いいえ」をクリックします。
完了をクリックします。
するとブラウザが立ち上がり、アンケートのウェブページが表示されます。回答の義務はないのでそのままブラウザを閉じましょう。
再度、スタート→設定→アプリの画面を見て、「Baidu IME」がなくなっていることを確認してください。
コントロールパネルの画面でも同様に確認できます。
アンインストールができない場合の対処法
もしアンインストール中にエラーが表示されて削除ができない場合は、強制的にアンインストールが可能な「RevoUninstaller」をご利用ください。
「RevoUninstaller」の使い方とインストール方法はこちらで解説しています。
「RevoUninstaller」の使い方とインストール方法
新興勢力の参入で別のリスクも
近年の中国の発展は目覚ましく、素晴らしい製品をたくさん製造していることも事実です。
しかし、人口や規模の大きさに対して世界市場への参入は歴史が浅く、日本から見て常識外れな行動を取られることも多いです。
パソコンのハード・ソフト開発は自由度が高い反面、そういった中国の負の部分の影響を直に受けてしまう分野でもあります。
もちろん、日本国内や英語圏・中東などにも悪意を持った開発者は居ますので、警戒しだすとキリがありません。
個人で行える情報収集には限りがありますが、当ブログやメディアの情報提供を少し気にするだけでもだいぶ違いますので、心掛けていただければ幸いです。
「参考になった」と思った方はX(旧Twitter)やはてブでシェアいただけますと励みになります。
\ パソコントラブルでお困りのみなさま /
パソコンやインターネットのトラブルでお困りの場合、愛知県西部・岐阜県南部にお住まいの方であれば、弊社スタッフが直接訪問してサポート(有償)することも可能です。
※他エリアの方からの電話相談などは一切行っておりません。
上記以外のエリアにお住まいの方には、全国対応が可能なPCホスピタルもしくは宅配でのパソコン修理をおすすめしております。
パソコン初心者におすすめ!PCホスピタル
PCホスピタル(旧ドクター・ホームネット)は、上場企業が運営を行っている全国対応の出張パソコン修理店です。
パソコンの修理資格を持ったプロのスタッフがお客様宅までお伺いし、直接パソコンの修理を行ってくれます。
作業前には必ず見積を作成してくれるので、ボッタクリ被害に合うことがありません。
大切なデータを保護した状態での修理も可能であり、「起動しない」「動きが遅い」といったトラブルにも最短即日にて対応してくれます。
全国どこでも対応していますので、どなたでもお気軽にご相談ください。
\ 24時間訪問可能!まずはお電話ください /
宅配修理なら全国どこでも対応
当ブログを運営しているかおるやでは、全国どこからでも宅配でパソコンの修理を受け付けています。
見積に納得した場合のみ修理を行うため、安心して依頼することが可能です。
今なら送料が無料になるキャンペーン中ですので、近くにパソコン修理屋がない人は、ぜひご相談くださいませ。