必要がなくなったパソコンを処分したいという場合に、いくつか注意すべき点があります。
まず、パソコンはごみとして廃棄することができないため、自治体のごみ回収で引き取ってもらえません。
ではどうすれば良いかというと、パソコンを購入したメーカーの無料引き取りを利用するか、リネットなどの引き取り業者を利用する方法が考えられます。
また、パソコン内のデータは他者に盗み見られてしまう恐れがあるため、処分前に自分自身で消去しておくとより良いでしょう。
この記事ではパソコンを安全に処分する方法を解説します。
パソコンを安全に処分する際の注意点
パソコンを安全に処分する際の注意点として、ごみの分別(そもそもごみとして処分できない点)やデータ消去などについて解説します。
パソコンは燃えるごみや粗大ごみとして処分することができない
パソコンの部品に使われている金属や半導体は貴重な資源と考えられており、日本においては1991年の資源有効利用促進法により、パソコンはごみとして捨てずにリサイクル業者に引き渡すことが義務化されています。
実際にパソコンを自治体のごみ回収に出そうとすると受け取りを拒否される他、中身の部品を全て抜いたパソコンのケース部分を捨てようとしても「パソコンに見えるので持って行けません」と拒否されます。
しかし、パソコンを処分しようとする家庭や企業が毎回リサイクル業者を手配している場面を見かけることはほとんどないでしょう。
以下で解説するパソコンのメーカーに無料で引き取ってもらう・リネットを利用して無料で引き取ってもらうなどの方法で、メーカーやリネットを通じてリサイクルされる仕組みが整っているのです。
パソコンはごみとして処分することができないという点だけ注意してください。
パソコンを処分する際はHDDやSDDを破壊もしくはデータを消去すること
パソコンを処分後に、HDDやSDD内のデータを悪用される可能性があります。
メーカーやリサイクル業者が企業ぐるみで犯罪を行う事はまずないものの、内部に悪人が紛れている可能性があるため注意が必要です。
参考:2019年神奈川県HDD転売・情報流出事件(Wikipedia)
企業・団体の機密情報はもちろんですが、家庭用パソコンの個人情報・金融情報・写真などもなりすましや性的な目的で悪用される恐れがあります。
処分前にはHDD・SSDのデータを消去する5つの方法を参考にデータを消去しましょう。
リサイクルマークのないパソコンはメーカーでの引き取りができない
パソコンのメーカーに無料で引き取ってもらう方法が取れないケースとして、パソコンに添付されるリサイクルマークがないというトラブルがあります。
リサイクルマークがないパソコンには、主に特定の条件で販売されている企業向けパソコンや、
法整備前(2003年10月以前)の非常に古いパソコン、違法なパソコンなどのケースが考えられます。
この場合には、リネットを利用して無料で引き取ってもらうなどの別の方法を取りましょう。
国内のメーカーや店舗で購入する限りはまずリサイクルマーク付きのパソコンを入手することになりますが、ネットでメーカー不明のパソコンを購入したり、違法な中古業者を利用すると法に則っていない製品に当たってしまうことがあります。
パソコン購入時から怪しい業者を利用しないようにする用心が必要です。
法人パソコンの場合はパソコンの価格にリサイクル料が含まれておらず、PCリサイクルマークの添付がないため注意が必要です。
法人ではパソコン購入時に処分をどうすべきかまで検討しておく必要があります。
パソコンを安全に処分する3つの方法
パソコンを安全に処分する方法を3つ解説します。
パソコンのメーカーに無料で引き取ってもらう・リネットを利用して無料で引き取ってもらう・自治体の指定方法でごみとして処分するの順で考えるのが望ましいです。
パソコンのメーカーに無料で引き取ってもらう
パソコンを廃棄する際は、購入したパソコンのメーカーに送付するというのが一般的で一番楽です。
メーカーのWEBサイトより申し込む
「エコゆうパック伝票」が届く
集荷や配送については、郵便局がパソコン類の回収専用に用意しているプラン「エコゆうパック」を利用し送料はメーカー負担です。
(廃棄するユーザーの立場では送料無料になります)
梱包して郵便局へ持ち込む(集荷でも可)
パソコンを梱包する作業はさすがにユーザー自身が行う必要があります。
梱包したパソコンは郵便局へ持ち込むか集荷で引き取ってもらいます。
リネットを利用して無料で引き取ってもらう
リネットは環境省認定のパソコン無料回収サービスで、パソコンに限って無料回収をしてもらえます。
また、パソコン以外の周辺機器の回収・データ消去を有償サービスとして依頼できます。
回収するパソコンをダンボールで梱包する
パソコンを梱包する作業はユーザー自身が行う必要があります。
リネットのサイトによると、一つのダンボールに複数のパソコンを梱包することも可能とのことです。
集荷に来た佐川急便にダンボールを渡す
リネットと提携している佐川急便が指定の日時と場所に集荷に訪れますので、受け渡しの対応を行います。
自治体の指定方法でごみとして処分する
自治体や家電量販店が無料引き取りサービスを行っていることがあります。
しかし、地域や店舗によって引き取りサービスを行っていないケースがあり、たらいまわしにされてしまうことがあるため、できるだけ別の方法を取ることがおすすめです。
自治体は「パソコンを引き取る業務を行っていない」としている地域がほとんどです。
また、家電量販店や大手スーパーでパソコン引き取りを行っているというネット情報があっても、一部店舗・期間限定など条件が付けられていることがあり、未確認で実店舗に持ち込んでも断られることが多いです。
HDD・SSDのデータを消去する5つの方法
パソコンを処分する前に内部のデータを自分自身で消去しておくと安心です。
ドリルで穴を開けるか分解してディスクを破壊する
最も確実なのは、パソコン内部からHDDやSSDを取り出し、ドリルで穴を空けたりディスクを破壊してしまう方法です。
金属製の部品を破壊することになりますので、けがの恐れがある点は注意です。
パソコンを処分するためにそこまではできない、専用の工具がないなどの問題点も考えられます。
家庭用パソコンの場合はそこまでする必要はないとも判断できますが、企業・団体のパソコンでは担当部署に業務として割り振って実施した方が良いでしょう。
パソコンをリカバリー(初期化)する
「このPCをリセット(Windows11の場合)」「このPCを初期状態に戻す(Windows10の場合)」の機能を利用してパソコンを初期化してしまい、付属する全てのデータを削除してしまう方法が比較的簡単です。
専用のデータ復元ソフトを使われると復元されてしまうため完璧ではありませんが、思い付きでデータをのぞき込もうとする犯行は防止できます。
ただし、初期化中に「個人用データを保持する」を選んだり、Cドライブ以外の領域にデータを保存しているような環境では、初期化のみではデータ消去ができていない状態になります。
ここまでのご自身のパソコンの使い方と照らしてデータ消去を行いましょう。
パソコンを上書きインストールする
初期化と似た作業ですが、マイクロソフト公式サイトからダウンロードできるWindows11や10のインストールメディアを利用し、パソコンにWindowsを上書きインストールしてしまうという方法があります。
こちらも専用のデータ復元ソフトを使われると復元されてしまう可能性は残ります。
また、上書きインストールでは元のパソコンのデータを残す選択肢も選べるため、とにかく元のデータを全て削除してまっさらなインストールをするように指示する必要があります。
専用ソフトを使ってデータを消去する
データを消去する専用のソフトを使ってHDDやSSDのデータを全消去する方法です。
初期化や上書きインストールと比較して確実にデータを消去していくほか、データ復元ソフトで復元されないよう対策されるため、実際に破壊する以外ではかなり有効な方法です。
パソコン修理業者などに有償でデータの消去や処分を依頼する
パソコン修理業者にデータ消去を有償で依頼する方法です。
また、先述のリネットでもデータ消去を有償サービスとして対応しています。
(リネットの場合、おまかせ安全データ消去サービス 1台 税抜3,180円)
多くの業者では、ドリル等で破壊した証拠写真や証明書を発行してくれます。
パソコンを安全に処分する方法のまとめ
パソコンを安全に処分する方法を解説しました。
パソコンは法律上ごみとして処分できないため、自治体のごみ回収にだすことはやめましょう。
まずはパソコンメーカーの無料引取ができないか問い合わせ、困難な場合はリネットを利用します。
また、処分前にデータが入ったHDD・SSDを自分自身で破壊して情報を盗まれないようにします。
破壊が困難な場合はデータ消去の対策や、修理業者の有償サービスを利用するなどで対策します。
パソコンの処分はいざやろうとすると他のごみと勝手が違って困惑します。
この記事を参考に正しく処分してください。
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