ディスク消去ユーティリティ(HDDやUSBメモリーのデータ削除ソフト)の使い方

ごみ箱から消したファイルや初期化・フォーマットしたディスクは、一見するとデータが消えているように見えますが、データの残骸が残っている状態です。

データ復旧アプリや専門業者は、その残骸からデータを復旧することができます。

間違えて消してしまった時は便利である一方で、外付けHDDやUSBメモリーを捨てるときなどにそういったデータの残骸から情報を盗まれてしまうリスクがあります。

「ディスク消去ユーティリティ」というアプリを使うと、そのようなデータの残骸を完全に消すことができます。

当記事ではディスク消去ユーティリティの使い方を解説していきます。

目次

ディスク消去ユーティリティとはデータを完全消去できるソフト

ディスク消去ユーティリティとはデータを完全消去できるソフトです。

しかし、このような専門のソフトを使ってまでデータを完全消去する必要はあるのでしょうか?解説していきます。

初期化やフォーマットしたHDDやUSBメモリーでもデータの復旧ができるので危険

ごみ箱から消したファイルや初期化・フォーマットしたディスクは、一見するとデータが消えているように見えますが「見えなくなっているだけ」でデータそのものは残っています。

新たに他のデータが保存されるなどで追いやられ、その残骸もやがては消えてしまいますが、意外にも数週間〜数ヶ月ほどしぶとく残っていることがあります。

データ復旧アプリや専門業者はその残骸からデータを復旧することができます。

データ復旧できることが便利に感じる時もありますが、外付けHDDやUSBメモリーを捨てる時などには逆に情報漏洩の心配が出てきますね。そのような場合に活躍するのがディスク消去ユーティリティです。

ディスク消去ユーティリティの注意点

ディスク消去ユーティリティを使用する際の注意点です。

「米国家安全保障局(NSA)推奨方式」はエラーが出てしまうことがある

ディスク消去ユーティリティのオプションとして「米国家安全保障局(NSA)推奨方式」というものが選べますが、こちらの利用はおすすめしません。

時間がかかり過ぎることと、途中でエラーが出て止まってしまうことがあるからです。

NSA推奨方式で行われる処理は、下記の使い方で言うところの「ランダムライトを2回、ゼロライトを1回行う」というものですが、合計で数十時間を要する上に、時間がかかり過ぎることで途中でパソコンが止まってしまう・エラーが出てしまうことが多いのです。

一度選べば自動で徹底的に処理をしてくれるので、本来はおすすめの方式なのですが、エラーが出やすいことから当記事では別の手順を解説しています。

ディスク消去ユーティリティのダウンロードとインストール方法

ディスク消去ユーティリティを使う前準備である、ダウンロードとインストールの方法を解説していきます。

ベクターから無料でダウンロードできる

ディスク消去ユーティリティは、製作者(つぢ製作所)によるホームページ等の公開はしておらず、ベクター(アプリの無料配布・販売を行っている大手サイト)からダウンロードできるようになっています。

STEP
ベクターにアクセス
ベクター内のディスク消去ユーティリティのページにアクセス

ベクター内のディスク消去ユーティリティのページにアクセスします。

ディスク消去ユーティリティの詳細情報(ベクター)

STEP
「今すぐダウンロード」をクリック
ページを下にスクロールし「今すぐダウンロード」をクリック

ページを下にスクロールし「今すぐダウンロード」をクリックします。

STEP
自動的にダウンロードされます
自動的にダウンロードされます

ページが切り替わり、自動的にダウンロードされます。(Microsoft Edgeの場合)

自動的にダウンロードされない場合のみ「このソフトを今すぐダウンロード」をクリックします。

ダウンロードしたファイルでインストール

ダウンロードを済ませたら、以降のインストール作業はWindowsのエクスプローラー(フォルダの画面)から行います。

STEP
ファイルを「展開」
「DiskEraseUtil(圧縮 (zip 形式) フォルダー)」を右クリックし「すべて展開」をクリック

ダウンロードしたファイルはエクスプローラー(フォルダの画面)の「ダウンロード」というフォルダに保存されています。

「DiskEraseUtil(圧縮 (zip 形式) フォルダー)」を右クリックし「すべて展開」をクリックします。

「展開」をクリック

新たにウインドウが表示されますので「展開」をクリックします。

STEP
展開したフォルダを使用する
「DiskEraseUtil(ファイルフォルダー)」をクリック

「DiskEraseUtil(圧縮 (zip 形式) フォルダー)」の並びに「DiskEraseUtil(ファイルフォルダー)」が表示されますので、今後はこちらを使っていきます。

「DiskEraseUtil(アプリケーション)」をクリック

「DiskEraseUtil(ファイルフォルダー)」を開いていくと「DiskEraseUtil(アプリケーション)」が表示されますのでクリックします。

ディスク消去ユーティリティの画面

ディスク消去ユーティリティのアプリが起動し、さっそく使用することができます。

ディスク消去ユーティリティの使い方・手順

ディスク消去ユーティリティの使い方の手順を解説していきます。

データを消去したいHDDやUSBメモリーをパソコンに接続する

外付けHDDやUSBメモリーをパソコンのUSBポートに接続

データを消去したい外付けHDDやUSBメモリーを、パソコンのUSBポートに接続します。

ディスク消去ユーティリティを起動して、データを削除する

ディスク消去ユーティリティを起動して、データを削除する手順です。

より確実にデータ消去するおすすめの手順として、ゼロライト→ランダムライト→ゼロライトの3工程を行います。

STEP
ディスク消去ユーティリティを起動
「DiskEraseUtil(アプリケーション)」をクリック

「DiskEraseUtil(アプリケーション)」をクリックします。

STEP
ドライブの選択
ドライブを選択

「ドライブの選択」という部分をクリックし、消去したい外付けHDDやUSBメモリーを選びます。

画像では「ディスク1(外付けハードディスク)[E:]」を選んでいます。

STEP
ゼロライトで消去
「ゼロライト」を選び「消去」をクリック

「ドライブのハードウェア情報」を控えておきます。

「消去方式」の部分で「ゼロライト」を選びます。

「消去」をクリックします。

「ERASE」と入力し「OK」をクリック

最終確認が表示されます。

画面の指示通り、確認キーワードに「ERASE」と入力し、「OK」をクリックします。

消去が進んでいきます

消去が進んでいきます。

残り時間は外付けHDDやUSBメモリーの容量によって上下しますが、数時間かかります。

「OK」をクリック

「消去を完了しました」というメッセージが表示されたら「OK」をクリックします。

STEP1~2の画面に戻ります。

STEP
ランダムライトで消去
「ランダムライト」を選び「消去」をクリック

ドライブを選択し、STEP3と「ドライブのハードウェア情報」が同じであることを確認します。

「消去方式」の部分で「ランダムライト」を選びます。

「消去」をクリックします。

「ERASE」と入力し「OK」をクリック

最終確認が表示されます。

画面の指示通り、確認キーワードに「ERASE」と入力し、「OK」をクリックします。

消去が進んでいきます

消去が進んでいきます。

残り時間は外付けHDDやUSBメモリーの容量によって上下しますが、数時間かかります。

「OK」をクリック

「消去を完了しました」というメッセージが表示されたら「OK」をクリックします。

STEP1~2の画面に戻ります。

STEP
もう一度ゼロライトで消去
「ゼロライト」を選び「消去」をクリック

ドライブを選択し、STEP3と「ドライブのハードウェア情報」が同じであることを確認します。

「消去方式」の部分で「ゼロライト」を選びます。

「消去」をクリックします。

「ERASE」と入力し「OK」をクリック

最終確認が表示されます。

画面の指示通り、確認キーワードに「ERASE」と入力し、「OK」をクリックします。

消去が進んでいきます

消去が進んでいきます。

残り時間は外付けHDDやUSBメモリーの容量によって上下しますが、数時間かかります。

「OK」をクリック

「消去を完了しました」というメッセージが表示されたら「OK」をクリックします。

STEP1~2の画面に戻ります。

ここでディスク消去ユーティリティでの作業は全て完了です。

接続していたHDDやUSBメモリーをパソコンから外す

外付けHDDやUSBメモリーをパソコンから外す

必要に応じてデータが消えているかを確認したら、接続していた外付けHDDやUSBメモリーをパソコンから外します。

データが完全に消去されているかどうかデータ復旧ソフトを使って検証

以前に当ブログ内でご紹介した「Wise Data Recovery Free」の使用例です。

「クイックスキャン」を実行

「Wise Data Recovery Free」の画面上でドライブを選択し「クイックスキャン」を実行します。

ディスク消去ユーティリティ使用前の状態

ディスク消去ユーティリティ使用前は消えたファイルがスキャンできる

ディスク消去ユーティリティ使用前では、ごみ箱から削除したりフォーマットしたファイルでもスキャンできました。

データを復旧することもできる状態です。

ディスク消去ユーティリティ使用後の状態

ディスク消去ユーティリティ使用後は「ファイルが見つかりませんでした」と表示される

ディスク消去ユーティリティ使用後では、「ファイルが見つかりませんでした」と表示され何もできなくなっています。

ディープスキャン実行後

この後ディープスキャンも実行しましたが、リストに何も表示されない「何も見つからなかった」表示となり、完全消去されたと判断できます。

ディスク消去ユーティリティの使い方まとめ

HDDやUSBメモリーのデータを完全に消去できるフリーソフト、ディスク消去ユーティリティの使い方を解説しました。

単純に外付けHDDやUSBメモリーをゴミに出すだけならばデータの完全消去は過剰防衛にも思えますが、近年では下取りや部品のリサイクルに回すことも増えています。

下取り・リサイクルの業者もこのようなデータ消去は独自に行なっていますが、自分で消去ができればより安心・確実ですね。

名古屋市のパソコン修理サポート専門店かおるやでした。

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この記事を監修しています

パソコン修理屋「かおるや」の代表です。
日々のサポートで培ったノウハウをもとに、トラブル解決方法や様々なお役立ち情報を紹介しています。
※パソコン修理サポート「かおるや」は株式会社Cadenzaが運営しております。

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